MASDやストキャスティックス、RSIなど、テクニカル分析には、さまざまな指標がありますが、
これらに共通していることは、短期売買を行う際の判断基準として有効だということです。
「テクニカル」といっても、系統としてはトレンドフォロー系とオシレーター系に分かれます。
トレンドフォロー系は方向を示します。ローソク足で示されたチャートが、その代表的なところです。
これに対してオシレーター系は、相場の方向がどちらを向いているのかを示すのではなく、
今のマーケットが「買われ過ぎ」なのか、それとも「売られ過ぎ」なのかを判断するための指標です。
基本的に、ファンダメンタルズに基づいて相場がしっかりしているときは、テクニカルを無視してもかまいません。
本当に強い相場展開のときは、テクニカルで示されるサインなどお構いなしに、どんどん価格が動いていきます。
本格的な上昇局面にある時は、常にテクニカルでは買われ過ぎのサインが出ますし、逆に本格的な下落局面
にあるときは、常に売られ過ぎのサインが出てきます。
そして、買われ過ぎのサインが出ても、相場はさらに上昇しようとし、売られ過ぎのサインが出ても、さらに下落
しようとします。このような場面でテクニカルを用いると、逆に判断を誤る恐れがあります。
テクニカルの弱点は、あくまでも過去の平均値を表すに過ぎないということです。そのため、過去の平均値を
越えるような大相場になると、テクニカルでは対応できなくなってしまうのです。
では、どうすればテクニカル分析をより実践的に利用できるようになるのでしょうか。
チャートの良いところは、過去の値動きを時系列でたどれることです。
そして、チャートで示された値動きを追っていくと、「そろそろ上昇相場も限界らしい」あるいは「底を打って上昇に転じるな」
といったようなことが、おぼろげに見えてくるのです。
たとえば、下落相場のときに、3回連続で底値を確認しに行ったとします。大きく下げて跳ね返され、もう一度下げては跳ね返され
ということを繰り返すなか、ある投資家が、一生懸命に売ったとしましょう。
それでも下がらなければ、今度は逆の方向に一気に持っていかれる恐れが出てきます。そうなると、売りから入っている投資家は、
窮地に立たされます。
こうなると、相場はぐんぐん上昇する可能性が高まってきます。底値近辺で売りに回っている投資家は、相場が上昇に転じると損失を被ります。
その結果、売りから入った投資家たちが、取引をクローズさせるために買戻しへと動き、上昇スピードが加速するのです。
チャートの動きを見るときは、漠然と値動きを追いかけるだけではなく、チャートが示す値動きの裏側に、どのようなドラマが隠されているのかをイメージするのが大切です。